#79  再び宮城へ
 

 年明けのお休み気分が残る頃、また仙台方面へ出かけて行きました。今度は取材のためで、
 仙台市内、松島と東松島の宮戸島を回って、食に関わる人に話を聞くことが目的。
 去年から考えていたことで、それが震災からもうすぐ1年が経とうとしている時期に、実現
 しました。
 海苔の産地である宮戸島は去年も一周したのですが、今回印象的だったのは、大浜です。宮
 戸島にはいくつかの海水浴場があります。そのひとつの大浜は、どんなに美しかったのかが
 容易に想像できるような、形のいい海岸です。ここでの夏休みは、どんなに楽しかっただろ
 うか、と想像していて思い出したことがあります。それは、子供の頃、宮戸島に住んでいた
 という人の話です。毎日遊歩道を親子で歩いたり、鳥の観察をしたり、島に住んでいるとき
 は、海苔はもちろん、海の幸はなんでも手に入るし、畑は野菜、お米も作っているから、お
 金を使うことがほとんどなかった。海はきれいで緑が多く、素晴らしい景色の中で、満ち足
 りていたということです。何が豊かなのか、便利すぎる道具に頼っていいのか、暮しのペー
 スはこのままでいいのか、と考えることも多いこの頃。ここで見聞きしたことをお手本にし
 ようと思います。
 
 この取材は、3月発売のAERAスタイルマガジンで。
 
 

 

 



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